2013年3月1日金曜日

誠之小学校(西片2-14)

福山藩阿部家第11代藩主阿部正弘は、藩士の子弟を育成するために嘉永6年(1853)、福山藩中屋敷内の藩校を江戸丸山誠之館と改称し、翌安政元年(1854)に開講した。誠之という名は、「誠ハ天ノ道ナリ、之ヲ誠二スルハ人ノ道ナリ」とある儒学の古典「中庸」からとったという。この誠之館が文京区立誠之小学校の前身で、明治8年(1875)に阿部家14代正桓(まさたけ)伯爵の援助(土地、校舎など)を受けて開校。平成25年(2013)には創立138周年を迎え、この間大勢の多彩な卒業生を輩出している。誠之小学校の史料館には、誠之小と阿部家、西片町とのつながりを伝える貴重な資料が数多く保存されている。 

なお誠之小学校・第一幼稚園前から清水通り(から橋通り)までを結ぶ一直線の道路は「学校通り」と呼ばれているが、江戸時代から阿部家丸山屋敷内の主要道路(大通り)として開かれていた。


誠之小学校は平成29年(2017)から33年(2021)にかけて、仮校舎建設からはじまる全面改築工事が行われる。詳細は、文京区の「誠之小学校改築だより」
http://www.city.bunkyo.lg.jp/kyoiku/kyoiku/gakko/campus/seishi_kaitiku/y.htmlをご覧ください。(2017年7月記)